日本鋳造工学会 学生向け鋳造方案勉強会(第6回学生鋳物コンテスト) 最優秀賞

 令和5年8月から12月にかけて行われた学生向け鋳造方案勉強会(第6回学生鋳物コンテスト、公益社団法人 日本鋳造工学会主催)において、本学部 材料理工学コースの堀部 源さん(チーム代表)、杉山 翔太さん、本研究科 材料理工学コースの田宮 温さんの3名によるチームが最優秀賞を受賞しました。
 鋳造はものづくりに欠かせない基盤技術の一つです。学生向け鋳造方案勉強会は、3D-CAD による鋳造方案(溶融金属の流路など)の設計やコンピュータシミュレーションによる品質予測を実際に体験できる機会として開催されました。本勉強会では、課題として与えられた製品形状に対して、最適と考えられる鋳造方案を各チームが提案し、その鋳造方案を用いて実際に作製したアルミニウム合金製の鋳物の出来映えが評価されます。鋳造において特に重要な点としては、鋳造欠陥(形状不良・内部の空洞など)の防止・低減や製品歩留まり(流路なども含めた全重量に対する製品部の重量の比)の向上がありますが、これらは通常は相反するものとして知られています。本チームが考案した鋳造方案は、学術的に裏打ちされたアプローチによりこのトレードオフ関係を打破し、鋳造欠陥が無いことと優れた製品歩留まりを両立できた上、後加工(流路などの切削除去)も容易であることから、全国各地の12校の大学・高専によるチームの中で最も良い評価を受けて、今回の受賞に至りました。東北地方の大学・高専によるチームの最優秀賞受賞は、これまでにプレ大会も含めて7回行われた学生鋳物コンテストにおいて初めての快挙です。
 表彰式は、令和6年5月25日(土)午後、日本鋳造工学会第183回全国講演大会において、早稲田大学とオンラインのハイブリッド式で行われました。今回の受賞を受けて、チーム代表の堀部さんは、「次回も参加して、是非2連覇を果たしたい。また、鋳造に関連した企業への就職を志望しており、就職後も役立つ貴重な経験となった。」と話していました。

 

受賞者

〇 堀部 源       (チーム代表)

      秋田大学 理工学部 物質科学科 材料理工学コース 後藤研究室、現:秋田大学 大学院理工学研究科 物質科学専攻 材料理工学コース 後藤研究室

〇 杉山 翔太 

      秋田大学 理工学部 物質科学科 材料理工学コース 後藤研究室、現:大阪製鐵株式会社

〇 田宮 温     

     秋田大学 大学院理工学研究科 物質科学専攻 材料理工学コース 後藤研究室

 

   
 最優秀賞受賞を喜ぶ田宮さん(左)と堀部さん(チーム代表、中)、杉山さん(右) 

 

   
表彰式の様子(左:日本鋳造工学会の清水会長、右:田宮さん) 堀部さん(チーム代表)、杉山さん、田宮さんによるチームの作品

 

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