地球の環境問題の解決と持続可能な社会の実現が求められています。数理科学と地球科学を柱としてそれらに学際的にアプローチする教育を行います。数理科学分野では、純粋数学(代数学、幾何学、解析学)から量子情報科学を学びます。地球科学系では、地球システムと気候温暖化などの環境問題との関連について学びます。そしていずれかの系を専門にすると同時にそれらの共創の考え方を身に付ける教育を行います。あわせて、データサイエンスやプログラミングに関する教育を通じて、デジタル社会に貢献できる能力を身に付けることができます。
履修モデル
数理科学系
地球科学系
研究内容紹介
数理科学系
数学分野
代数学、幾何学、解析学、確率統計からコンピュータサイエンスに関連する離散数学まで数学の理論と応用を研究しています。当コースでは、群や半群などの代数系やグラフや語のアルゴリズム、3次元空間における物体の形状把握、未知の形状を推定する逆問題、データサイエンスにおいて活用されるベイズ統計と確率論の研究、大きな自由度をもつカオス力学系である乱流への大規模数値計算の応用、情報セキュリティの基礎となる暗号理論への整数論の応用の研究を推進しています。
理論物理学分野
量子の持つ不思議な性質とその情報科学への応用を研究しています。ニュートン力学では説明できない現象を扱う量子科学は、量子エンタングルメントや量子測定の問題と関連しており、合成数の素因数分解を効率的に計算できる量子コンピュータや完全安全性を持つ量子暗号などのイノベーションの源になっています。
地球科学系
地球環境学分野
地球の仕組みとその環境を理解するための研究を行っています。野外調査により採取した試料について観察と分析をし、数理モデルや物理化学モデルを構築するとともに、機械学習やプログラミング等のデータサイエンスの技術も駆使して、我々の住む大地を構成している岩石の形成メカニズムを解明しています。火山の噴火と地震の発生、マントル対流のメカニズムに関するような固体地球科学、高レベル放射性廃棄物の地層処分、秋田県の鉱物資源である珪藻土の活用のような、応用地球科学に関する研究もしています。